講演会、視察で学び深める

家庭教育学級が合同閉講式−延岡市

　健全な家庭環境で子どもを育てるための知識や技術を学ぶ延岡市家庭教育学級の２０１９年度合同閉講式は１９日、市社会教育センターで行われた。同学級は、保護者が子どもの教育についての不安や悩みを共有し、それらを解決するための学習する場として市教委が実施している。今年度は市内５４の保育園や保育所、児童館、幼稚園、小・中学校、支援学校など５３学級で実施。講演会や視察研修に延べ２０００人以上が参加した。

　合同閉講式には、各学級から約１００人が出席。全員で「めざす保護者像」を朗読した後、市社会教育課の後藤英之青少年家庭教育係長が「家庭教育は全ての教育の出発点で、重要な役割を担う。学級で学んだことを家庭で生かし、参加できなかった保護者にも伝えてほしい」と呼び掛けた。

　続いて、澤野幸司教育長が「ワクワクドキドキの中でときめく感動を」をテーマに講演。子どもの教育の主体は「親・地域」「学校」「国などの行政」とし、三位一体となって取り組む重要性を訴えた。また、市内のモデル校で実施している「コミュニティースクール（学校運営協議会制度）」について説明。同スクールは、保護者や地域の人が一定の権限を持って学校運営に参画する制度で、「学校と保護者、地域が一緒になって子どもを育て見守る、その活動を行政が支援する仕組みにしたい。段階的に地域の実情に応じて実施できれば」と話した。

　各学級では、昨年６月から６〜１０回、子育てや食育、防災、人権などの学習、視察研修を実施。３月には、各学級の活動実績報告をまとめた文集「ほほえみ」を作成する予定という。