天下一！中学駅伝は中止−大会実行委

福村会長「苦渋の決断」−新型ウイルスまん延防止

　新型コロナウイルスのまん延防止策のため、県北各地のイベントが中止になるなど影響が出ているが、３月１日に開催予定だった「２０２０第６回天下一！のべおか中学駅伝競走大会」（第５３回県北中学校新人駅伝競走大会）も中止が決まった。実行委員会（会長・福村正勝延岡市陸上競技協会長）が２０日午後に発表した。福村会長は「非常に残念だが、こういう状況では仕方がない。苦渋の決断だった」と話した。２０１５年に現在の大会名になって中止は初めて。

　大会は実行委員会が主催し、延岡市陸上競技協会と夕刊デイリー新聞社が主管。旭化成が特別協賛、宮崎銀行が協賛している。最大の特徴は、中学駅伝としては珍しい市街地を走るコース。延岡市役所前を発着点とし、延岡城址（し）を周回する特設の１周３キロで行っており、少しずつ規模を拡大してきている。

　中止決定に至っては、実行委が数日前からコロナに関する情報や世間の動向に注視。「福岡でも感染者が出た」「いろんなところでイベントの自粛が行われている」ことから、福村会長と澤野幸司延岡市教育長が２０日に電話で協議し、午後３時ごろに判断した。

　第６回大会も例年通り、学年男女別のロードレースと男女別駅伝の計８種目を行う計画だった。実行委によると、県北が中心の本県から１４、大分県から６、福岡県から３、熊本県から１の計２４校・クラブ、計３３７人がエントリーしていた。

　実行委は２０日までに全チーム、各関係団体に連絡。「やっぱりですか」「そうですか、残念です。来年もぜひ参加させてもらいます」などの返答があり、理解を得たという。

　大会参加料は、全て返金する。

　今大会から、放送事業などを展開する「ケーブルメディアワイワイ」（本社・延岡市）がレースの生中継を始める予定だった。福村会長は「新しい取り組みも行われるはずだったので本当に残念だが、何かあってからでは遅い。今年の準備を来年以降にしっかりと生かし、来年はさらに規模を拡大して九州各県から招待できるようにしていきたい」と切り替えていた。


【おことわり】
３月１日に延岡城址（し）周回コースで開催を予定しておりました「２０２０第６回天下一！のべおか中学駅伝競走大会」につきまして、新型コロナウイルスの感染が懸念されることから、参加者・関係者の健康・安全を第一に考慮し、開催を中止することとしました。
県内外より多数のエントリーを頂き、参加予定の選手につきましても、大会に向けて準備を進めてこられたことと思いますが、大会に関わる多くの皆さまの安全を最優先に考えての決定です。ご理解いただきますようお願いいたします。

天下一のべおか中学駅伝実行委員会
延岡市陸上競技協会
夕刊デイリー新聞社