県北から全国へ－第４１回県高校総合文化祭（５）

本紙掲載日：2019-12-03

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初優勝を果たした延岡高校競技かるた部

個人戦でも２位となった上山幸乃さん（９月２７日、県武道館）

百人一首部門－延岡

◆悲願の初優勝－延岡が九州大会へ

県高校総合文化祭・小倉百人一首かるた部門（９月２５～２７日、県武道館）の団体戦は、延岡の競技かるた部が初優勝。目標としていた全九州高校総合文化祭（今月１３～１５日、宮崎市）の出場を決めた。

　最後まで勝負がもつれた決勝。勝負を終えて一礼した選手たちは畳の上で涙を流した。「みんなの成長が感じられた」と渡部莉央部長が振り返るほど厳しい練習を乗り越えて強豪校に打ち勝ち、悲願だった初の優勝を手にした。

　６月、「かるたの甲子園」とも呼ばれる全国高校百人一首かるた選手権の県予選で優勝を逃したチームは、夏休みに最長１０時間の練習をこなしてきた。試合形式の練習を３～５回は組み、そのたびにチーム内で反省を繰り返した。「みんなが同じ方向に向かって練習に取り組めた」と、渡部部長も手応えを感じていた。

　団体戦は、５人のうち３人が勝った段階で勝敗が決まる。高総文祭の準決勝は、６月に２－３で敗れた宮崎西が相手だった。３－０のストレート勝ちでこのハードルを越えた。

　成長を感じて決勝戦に乗り込んだが、選手権覇者の宮崎大宮は強かった。いつもは副将の上山幸乃さんが早々に勝ち抜けてチームにリズムをつくるが、決勝では苦戦。リードしていた場面でもお手付きをするなど、焦りからミスを招いた。

　上山さんを支えたのは周囲の仲間だった。「楽しく取る」がモットーのチームは試合中、常に明るく元気に声を掛け合う。「冷静さを取り戻せたのは、周りからの声が一番大きかった」。あと勝ち星一つで優勝が決まる状況の中、３枚差で勝利した。

　今のチームになって初めての九州大会。渡部部長は「行けるところまで勝ち進んでいきたい」と意欲。個人戦でも２位となった上山さんは「周りが不安にならないよう声掛けをしていきたい」と話した。

【県北高校の成績】
［団体戦］
優勝＝延岡

［個人戦］
▽Ａパート②上山幸乃（延岡２年）④児玉小夏（同）⑥久家昴己（同）⑧寺尾圭翔（同）⑫児玉花蓮（日向２年）（２１）日高早（聡明２年）（２３）佐藤杏子（尚学館１年）（２４）渡部莉央（延岡２年）（２５）石井みのり（同）