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海産稚アユ−採補停止解除に異議あり

本紙掲載日:2018-12-20
3面

五ケ瀬川水系の内水面漁協

◆県の根拠、遡上数に疑問

 県が、来年から延岡湾での海産稚アユ採補停止を解除する決定をしたことに対し、延岡市を流れる五ケ瀬川水系の内水面漁協関係者がこのほど、県庁を訪れて見直しを申し入れた。訪れたのは同水系4漁協で組織する五ケ瀬川共同漁場管理委員会の代表10人。県が資源回復の根拠としている「遡上(そじょう)数396万匹」に疑問を示し、「アユ資源が回復したとは考えられない」と訴えている。

 県の調べによると、五ケ瀬川のアユ採補量は昭和47年の89・3トンがピークで、平成21〜28年は10トンを割り込み、大瀬川、北川、祝子川水系を合わせた全体でも15トン未満という年が続いている。

 このため県は平成28年11月、「五ケ瀬川水系のアユ資源回復に向けた取り組み方針」を決定。平成29、30年の今年まで、延岡湾での稚アユ特別採捕許可を停止し、3年目の来春からは門川、日向湾に範囲を広げ、各水系の瀬掛け漁も禁止する方針を打ち出していた。

 しかし、今年5月の調査で、五ケ瀬川水系では336万〜424万匹が海から川へ遡上したことが確認された。この結果を受けて、10月15日に開いた専門家会議は、目標水準までアユ資源が回復したと判断。同方針に基づく管理を終了することとした。

 一方、五ケ瀬川共同漁場管理委員会は遡上数をもって、資源が回復したとするのは早計と判断ししている。延岡五ケ瀬川漁協の須田政道組合長は、平成28年に専門委員会が指標とする遡上数について、「従来、資源回復の指標は漁獲高だった」と疑問を呈する。

 そして「396万匹の遡上が確認されたことで、資源が回復したとみなすのは拙速すぎる。遡上数は400万匹近くあったかも知れませんが、11月25日時点での漁獲高は例年にはるかに及ばなかった。それに型があまりにも小さい。そんな状態でアユ資源が回復したとは到底思えない。まだ数年は様子をみるべきで、アユが小さかった原因の究明も必要」と話す。

 申し入れに対して県側は、「採捕期間の短縮や採捕量の上限をさらに引き下げることで調整する」と回答したという。同委員会では、今後打ち出される調整の中身に注目している。

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