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開発と保護のバランスが大事

本紙掲載日:2018-11-13
8面
講演した野口さん
会場は満席

のべおか男女共同参画会議21設立20周年記念第1弾

◆登山家・野口健さん講演会

 登山家でエベレストや富士山の清掃活動でも知られる野口健さん(45)の講演会が、このほど延岡市の野口記念館で開かれた。ユネスコエコパークに認定された祖母・傾・大崩山では、観光客の増加が期待される一方、山が荒らされないためのルール作りが課題となっている。地域住民が共通認識を持ち、具体的な活動につなげたいと、来年4月に設立20周年を迎える延岡市の市民団体「のべおか男女共同参画会議21」(三原隆子会長)が、記念事業の第1弾として企画した。環境問題に取り組む延岡アースデイ実行委員会(敷石輝幸実行委員長)が共催。会場は満席になった。

◆エコパークを守るルール作りを−自然体験が生きる力を育む

 演題は「富士山から日本を変える」。山登りや山の清掃活動を始めた理由を話して、山の環境を守るためや子育てに必要なことなどを示唆した。

 野口さんは、父が外交官だったため米国ボストンで生まれた。中学、高校は立教英国学院に入学したが、勉学に熱中できず、自他共に認める「落ちこぼれ」だったという。

 高校1年の時、先輩とのけんかが原因で1カ月の停学となったことが一つの分岐点だった。自宅謹慎だったのに、父親に「旅に行け」と言われた。「朝から晩まで歩いて1人で考えろ」と。その旅で書店にふらりと入り、冒険家植村直己の本と出合ったのが、山登りを始めるきっかけとなった。25歳で7大陸最高峰世界最年少登頂記録を樹立した。

 山のごみ問題については、最初から高い志を持っていたわけではない。

 8000メートルの山を登頂するのに1カ月かかる。登頂したら帰らなければならないが、疲れ果てている。だから下山中に遭難する人が多い。上から見ると、遺体が何体も見えた。野口さんは荷物を軽くするため、背負っていた十数キロの空のボンベ3本を置いて山を下りた。

 エベレストにはバクテリアがいないので、リンゴ、パン、チーズなど食べ物のごみも腐敗せずそのまま残っている。50年前のごみも。

 ある時、日本語が書かれた食料品が散乱しており、国際隊員から「ヒマラヤまでマウントフジのごとく汚すのか」と言われて「何のことだ?」と思った。

 それまで野口さんは雪に覆われた冬の富士山しか登ったことがなかったが、夏に登って驚いた。世界で最も汚い山になっていた。山肌に見える「白い川」はトイレットペーパー。富士山の表面は火山灰なので、水分は染み込むが、紙は残る。排せつ物が大量に山に染み込んでいるのだと知った。

 それから清掃活動を始めて18年。今ではトイレも環境配慮型に変わり、富士山はずいぶんきれいになった。野口さん自身は「ごみを拾う人」と思われるようになっているため、かつて置いてきてしまったボンベを思い出すとひやりとするそうだ。

 「環境問題は、自然相手というよりも人間社会の問題だ。入山規制をして人が少なくなれば、山小屋の運営者が困る。人も生きていかなければならないから、開発と保護のバランスが大事だ」と強調した。

 また、現場に行くこととアウトドア体験の大切さについて、次のように話した。

 パソコンで情報を集めると詳しくなったという錯覚に陥るが、現場には気があり、声があり、涙がある。現場に行くと、頭の中で平らだったデータが、むくむくと立体的に膨らんでいく。「知る」とはそういうことだ。

 災害に強い町をつくると同時に、災害に強い人間をつくらなければならない。

 シーカヤックの練習中、カヤックがひっくり返って溺れそうになっているのに、脱出しようとしない子どもが多いことに驚いた。今の子どもたちは危険回避能力がない。思考が停止して体が固まってしまうのだ。

 人は〃プチピンチ〃を繰り返すことで、命の危機にひんした時、本能的に動けるようになる。だから自然体験をもっとさせなければいけない。

 していい無理と、してはいけない無理がある。してはいけない無理をすると、山では簡単に死んでしまう。自分の限界を感覚で覚えるために、いろんな経験をすることが大切だ。

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