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演劇「うまれたまちで」を前に

本紙掲載日:2018-07-02
6面

戦時下の延岡、家族を描く

◆出演者、スタッフの思い−7日午後2時から野口記念館

 太平洋戦争末期に特攻隊長として出撃した延岡市出身の黒木國雄さんとその家族をモデルにした舞台「うまれたまちで」が、7日午後2時から延岡市野口記念館で上演される。國雄さんが延岡の両親や弟、妹に宛てた手紙や父親の肇さんが残した手記をもとにフィクションを交えて描く。出演する役者は声優・俳優として活躍する池田知聡さんや延岡高3年のこはるさん、サラみやざき所属の俳優など13人。出演者や関係者の舞台に込めた思いを聞いた。3回に分けて紹介する。


◇特攻隊長の父「日高清」役−池田知聡さん(42)宮崎市

 2009年に延岡市で行われた平和祈念資料展で、初めて黒木肇さんの手記を朗読させていただいてからもうすぐ9年がたとうとしています。特攻出撃した國雄さんの弟さんである民雄さん、そして多くの方々のお力を借りて、演劇として上演することができ、感謝の念でいっぱいです。肇さんの思いに少しでも近づけるよう精いっぱい演じさせていただきます。幅広い世代の人たちに、延岡のこのご家族の実話を知っていただけたらと思います。


◇特攻隊長の母「日高セイ」役−松本みさとさん(52)延岡市

 かけがえのない息子を失っても悲しむことさえできない。「おめでとうございます」と掛けられる言葉に笑顔を返したのだろうか…。計り知れない「特攻隊長の母」の心情ですが、少しでも近づけるように演じさせていただきます。私は延岡人でありながら今まで「延岡大空襲」の事実についてちゃんと向き合ったことがありませんでした。舞台を観てくださる若い世代の皆さまも「戦争」というものが身近にあったんだということを感じていただけたらありがたいです。


◇特攻隊長「日高靖雄」役−川端大貴さん(22)宮崎市

 激動の時代であった戦時中でも、大切な人を思う気持ちは変わらない。それどころか、むしろ強い感情となって渦巻いている。お互いの思いを伝えたくても伝えられない、でもお互いに伝わっているような、そんな甘酸っぱさを演じられたら、と思います。まだまだ未熟者ですが精いっぱい演じます。


◇特攻隊長の妹「日高敏子」役−こはるさん(17)延岡市

 今回、延岡で「うまれたまちで」を再演できることを大変うれしく思います。今自分のいる街で過去にどのようなことがあったのか、敏子役を演じることで、私自身「戦争」を知り、平和の大切さや戦争の恐ろしさを考えることができました。敏子役を通じて同世代の人たちにも戦争を考えるきっかけになってほしいという思いを込めて精いっぱい演じさせていただきます。


◇特攻隊長の弟「日高武雄」役−金丸朔巳さん(13)宮崎市

 今戦争を体験した人がどんどん減っています。73年前の延岡でどんなことがあったのか、地元の人も、そうでない人も知ってもらいたいです。僕も一生懸命演じたいと思います。


◇町の組長「甲斐義明」役−誉田健次さん(42)延岡市

 5月に鹿児島県の知覧と鹿屋を訪れました。特攻の記念館には特攻隊で亡くなった多くの若者の遺書が展示されていました。どれも国のために忠義を尽くす勇ましい内容でした。中には血で書いていたものも。はじめは「なんて勇敢なんだろう」と感動していましたが、でも何通も読むうちに「これは果たして若者の本心なんだろうか?遺書ですら自分の正直な気持ちを家族に伝えることができなかったのでは?」と思いました。さぞ無念だったことでしょう…。そこまで多くの若者を追い込み犠牲にした戦争と、判断を誤った大人たちに激しい憤りを感じます。この作品で今の平和な世の中は当たり前ではない、ということを少しでも伝えられればと思います。


◇靖雄の幼なじみ「河野久子」役−新納愛未さん(23)宮崎市

 ただいま、と言わせてください。戦時中の延岡を舞台にした2年前の「蒼天のむこうへ」から進化して、帰ってきます。物語の地元、延岡で多くの皆さまに迎えていただけるとうれしいです。私は前作から、「うまれたまちで」宮崎公演と今回の延岡公演で、靖雄の幼なじみである久子を演じます。この3回の公演を通して同じ役を演じられることが、とても幸せです。故郷で大切な人を想いながら待つ久子の気持ちを精いっぱい表現します。


◇住民「川崎文雄」役−重田充彦さん(31)宮崎市

 ある日突然大切な人が、信じていたものが、うまれたまちがなくなってしまったら。それでもなお諦めず、生き続けた人たちのおかげで今があることを忘れてはならないのだと思います。それが少しでも伝わるように精いっぱい演じさせていただきます。


◇カメラマン「柳」役−中武悟さん(43)木城町

 神風特別攻撃隊…特攻隊として南海に散った彼らは間違いなく英霊です!……こんな作戦をたてた司令部こそが……過去に学び未来につなげましょう……合掌。


◇住民「藤田千鶴子」役−黒田江利香さん(27)宮崎市

 こうして当時の状況を演者の一人として皆さまに見ていただき、伝える機会をいただけてうれしいです。一人でも多くの人の心に当時の思いを届けることができますように、神風に祈ります。


◇住民「岩切スズ」役−今村友紀さん(24)宮崎市

 今回私は延岡大空襲を経験した方々の実話を元に空襲のシーンを演じます。私の祖母は延岡出身で大空襲のあった年、小学校1年生だったと聞きました。当時のことを覚えているか聞いたところ、親に付いて行くことに必死だったから、あまり分かっていなかったような……と言っていました。私のせりふにも「無我夢中でした」という表現があります。一瞬にして昨日とは違う日常、しかも戦争で死ぬかもしれない時の体験を覚えておくというのは難しい年頃だろうなと話を聞いていて思いました。体験談を語ってくれた祖母の思いを胸に、戦争がいかに残忍で、繰り返してはいけない出来事かを来ていただく方に自分なりの表現で伝えていきたいです。


◇旅館の女将(おかみ)「喜多昭子」役−大姶良涼子さん(28)宮崎市

 前回の「うまれたまちで」宮崎公演を今回、延岡で再演することができることに心から感謝しています。特攻兵になった彼らに、行ってほしくない、生きていてほしい、と思いつつもそれを口に出せず、笑顔で見送った女将の心情を多くの方に見ていただけるように頑張ります。また、空襲にあって逃げ惑う人々の情景が伝わるように全力で挑みます。


◇敏子の友人「永友一枝」役−図師鏡花さん(16)宮崎市

 私の舞台の目標は「裏に隠れているものを表に出す」です。具体的には二つの考えがあります。一つは今回私が演じる「永友一枝」が舞台上で過ごす時間は、一枝の人生のほんの一部分であるということ。そしてもう一つは、この舞台の登場人物一人一人に、表には出さない想いがあるのではないかということです。表に出ないものをどう表現するかをよく考えて、一枝の行動や言葉の裏に隠れている人生や思いを少しでも表に出せるように演じます。


◇演出谷口ろくぞうさん

 「蒼天の向こうへ」で一度描いた黒木親子の物語を、再び別の角度から創作する依頼を受けたとき、「家族」と「手紙」がキーワードとして頭に浮かびました。しかし、書き進めるうち、どうしても物語に欠けるところがあり、そこを深く考えるなかで見えてきたのが、黒木家が生きた延岡の「まち」のことでした。初演を宮崎市で行い、そして今回延岡市で再演ができることは、作品にとっても幸せなことだと思います。多くの方に見ていただき、たくさんの感想に触れさせていただきたいと思っています。


◇企画・制作時任眞由美さん(サラみやざき代表)

 今年2月に県立芸術劇場との共催で公演させていただき、多くの方々から「ぜひ地元延岡で」というお言葉をいただき、この7月7日に再演させていただく運びとなりましたこと、心より感謝申し上げます。何より黒木家ご家族が大切に守られてきた資料の数々、そして飛び立たれた國雄様、見送られたお父さまの肇様、その思いを何度も語ってくださった民雄様に感謝申し上げると同時に、この真実に私たちもまた思いを寄せることができたこと、不思議なご縁を感じざるを得ません。何年、何十年たっても同じことがくり返されるこの世の中に、悲しみ苦しみを抱えながら平和を願いつつプロデュースさせていただきます。どうぞたくさんの人々の心に、私たちの願いが届きますように、演者の皆さんの思いが届きますように!


◇「うまれたまちで」あらすじ

 1945年5月、日高家の長男・靖雄が特攻隊長として沖縄の海へと飛んだ。数奇な運命により、それを見送ることになった父・清は故郷延岡に帰ると、自慢の息子の最期の雄姿を家族や街の人々に語って聞かせる。戦争は終わりの気配を見せることなく悪化の一途をたどり、家族の、街の人々の心に変化をもたらしていく。……そして6月29日未明、延岡はそのときを迎える。

7月7日、午後2時野口記念館。
□料金(全席自由)
一般2000円(当日2500円)。
大学生以下1000円(当日1500円)

□チケット取扱所
延岡総合文化センター(電話0982・22・1855、毎週火曜休館)

□問い合わせ
サラみやざき(電話0985・83・0633)

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