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ワイヤロープ効果−車の飛び出し事故急減

本紙掲載日:2017-11-30
1面
西都IC―宮崎西IC間に設置されたワイヤロープ(今年4月撮影)

国交省−試行設置の東九州道も

 ワイヤロープの試験設置区間で発生した飛び出し事故が急減――国土交通省が11月27日に開催した「高速道路の正面衝突事故の防止対策を議論する有識者検討委員会」の調べで分かった。同委員会は、全国各地の暫定2車線区間でラバーポールに代わり試験的に設置されたワイヤロープの効果に関する中間報告を同日公表した。

 それによると、今年10月末時点で設置区間での飛び出し事故は、昨年1年間の45件から1件に急減。飛び出し事故による死者の発生も昨年の7件から0件になった。ワイヤロープ設置後、ロープへの接触事故は112件発生し2人が負傷し、事故車の約8割が自力走行できなくなったという。

 日本の有料高速道路9322キロのうち、約3割の2538キロが暫定2車線区間。その大部分の約1700キロが上下線をラバーポールで区分する構造で、各地で反対車線に飛び出す事故が相次ぎ、平成27年に発生した2977件の事故のうち、対向車線飛び出し事故は334件、うち73件は死傷事故。死亡事故は4車線区間の約2倍の確率で発生している。

 ワイヤロープは、「高い衝撃緩和性能」「狭い幅で設置が可能」「短時間で容易に開口部を設置」などの特徴があり、車両衝突時に中間支柱が倒れ、ロープのたわみが車両の衝撃を緩和し、事故などの緊急時に〃人力〃のみで容易にワイヤロープと支柱を取り外すことが可能。

 高速道路各社は国交省の呼び掛けなどで今年4月から全国の高速道路の暫定2車線区間約113キロでワイヤロープの試験設置を始めた。

 NEXCO西日本管内の4道6区間は総延長38・7キロ。東九州道は西都―宮崎西(16・8キロ)の8・6キロと門川IC―日向IC(13・9キロ)の門川南スマートインター付近と富高川と交差する本線付近、日向ICの北側付近の3カ所、計約3キロの区間に5月末までに設置。7月14日午前5時40分ごろ、西IC―宮崎西IC間の下り車線で発生した中型トラックの自損事故は、ワイヤロープに衝突後、約45メートル走って停車したが、ロープがたわむことにより衝突の衝撃が緩和され、運転手にけがはなかった。破損したワイヤロープは約1時間50分で修復され、通行止めも、約4時間後に解除された(県警高速道路交通警察隊などの調べ)。

 このほか、数件の接触事故が発生しているが、いずれも物損で、対向車線に飛び出すなど大きな事故は発生していない。

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