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高千穂の山中に墜落、日米搭乗員を慰霊

本紙掲載日:2017-08-28
3面
五ケ所高原ひめゆりセンターで開かれた第22回五ケ所平和祈念祭
祭壇に菊の花を手向ける参列者

第22回五ケ所平和祈念祭

◆隼とB29、徳軍曹と米兵12人

 終戦前後に高千穂町の山中に相次いで墜落、死亡した日米の戦闘機と爆撃機の搭乗員合わせて13人を慰霊する「第22回五ケ所平和祈念祭」が8月26日、同町五ケ所の五ケ所高原ひめゆりセンターであった。主催する地元の五ケ所平和祈念碑奉賛会(武田計助会長)や自衛隊、在日米陸軍、地域の子供たちら約40人が参列、異郷の地で命を落とした搭乗員の冥福を祈り、恒久平和の誓いを新たにした。

 毎年、地元の三秀台に建立されている平和祈念碑前で行われているが、今年は悪天候で会場を変更して開いた。

 この日は、センター内搭乗員の遺影が飾られ、参列者全員で黙とう。あいさつに立った武田会長は「長く祈念祭を続けられているのは多くの方々の理解と協力があってこそ」と感謝し、「絶対に戦争はいけないということを、戦争の恐ろしさを知らない若い世代に語り継ぎながら、ここ五ケ所から日本、世界の恒久平和を祈り続けていきたい」と述べた。

 日米両国の国歌を斉唱した後、同町上野の正念寺住職、吉村順正さんと妻ヴィクトリアさんの読経が響く中、参列者が遺影の前に設けられた祭壇に菊の花を手向けた。

 内倉信吾町長の代理で出席した町企画観光課の須藤浩文課長と、陸上自衛隊西部方面総監部(熊本市)の連絡将校で在日米陸軍のダグラス・ロック少佐のあいさつに続き、参列した五ケ所ひめゆり子供会を代表して吉村悠陽君(12)=田原小学校6年=が「戦争はしてはいけないし、起きてほしくない。これからも平和祈念祭に参加して世界の平和を願い続けていきたい」と追悼作文を朗読した。

 同奉賛会によると、墜落事故が起こったのは昭和20年8月。終戦前の同7日には、夜間の飛行訓練中だった日本の戦闘機「隼(はやぶさ)」が同町河内の山中に墜落し、搭乗していた東京都出身の徳義仁軍曹=当時(21)=が死亡。また、終戦後の同30日には、福岡県の捕虜収容所に救援物資を輸送中だった米軍爆撃機「B29」が障子岳(標高1703メートル)の尾根に接触、親父山(1644メートル)の斜面に墜落し、搭乗していた米兵12人が死亡したという。

 この日は、30年にわたって事故の調査や部品・遺品の収集を続けている同奉賛会事務局の工藤寛さん(63)=宮崎市在住=らが22日に墜落地点周辺から回収した、B29の機体の一部とみられる部品が会場に展示されたほか、祈念祭の後は同町河内の軍人墓地にある徳軍曹の墓参もあった。

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