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数百年の時を超えた響き

本紙掲載日:2017-05-08
6面
ビオラ・デ・マーノを演奏する水戸さん

リュート奏者・水戸茂雄さん延岡でコンサート

 リュート奏者、水戸茂雄さん(埼玉県在住)のコンサートが2日、延岡市のカルチャープラザのべおかハーモニーホールであった。大分古楽研究会主催、のべおか古楽の会共催。

 ギターに似た形をしているが〃コントラバスの祖先〃というビオラ・デ・マーノ(ビウエラ)と、24本もの弦が張られたバロックリュートで、14世紀から18世紀までのスペインやドイツの音楽を演奏した。

 ビオラ・デ・マーノは、16世紀にスペインとスペイン語圏で愛好された楽器。安土桃山時代の日本画「婦女弾琴図」に描かれていることから、日本にも持ち込まれたと考えられている。

 水戸さんは、同図を基に紀井利臣さんが復刻した楽器でナルバエス作曲「皇帝の歌」、ミラン作曲「ファンタシーア第18番」などを演奏。

 「皇帝の歌」は神聖ローマ皇帝でスペイン王を兼ねていたカール5世が好きだったシャンソン「千々の悲しみ」を基に作られた。水戸さんは「天正遣欧少年使節が帰国して演奏し、豊臣秀吉が感動して3回もアンコールしたのはこの曲かもしれない」と話した。

 また、リュートは琵琶と同起源の楽器で、ヘッドが後方に折れ曲がっている。弦の数は、ルネサンス期は6コース11弦(第1弦のみ単弦、ほかは複弦)が標準だが、バロック期になると13コース24弦(第1、2弦が単弦)に増え、3オクターブ半の音を出すことができるという。

 この日は、バッハの「無伴奏チェロ組曲第1番」のリュート版と、バッハと同時代に活躍したヴァイスの「チャッコーナヘ長調」を演奏した。

 観客は、ビオラ・デ・マーノの優しい音色と、バロックリュートの豪華な響きを楽しんでいた。

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