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コラム「記者の目」−「監督を日本一の男に」

本紙掲載日:2017-03-22
9面
全国選手権団体3位に輝いた延岡学園の選手たち

延学柔道部の挑戦は続く

 急勾配なすり鉢のように取り囲む観客席が、独特の雰囲気を作り出す日本武道館。そこで、全国から集った猛者がぶつかり合う。「初戦敗退もあれば、上位もあり得る」。大会前、佐藤監督に伺っていた言葉通りだと感じた。

 第39回全国高校柔道選手権大会で延岡学園が県勢の男子で初めて準決勝に進み、3位入賞を果たした。前日の個人戦から取材させてもらったが、全国という壁の分厚さを実感しっぱなしだった。

 高校トップクラスの力と技を3分間でぶつけ合う勝ち抜き試合。個人100キロ超級の王者でも2回戦で5人を抜くことはできなかった。

 延岡学園は大黒柱の羽田野主将が個人の準々決勝で左肩を強打。万全でない中で団体大将を務めた。それを差し引いても、初戦からすべて一歩間違えばという試合ばかり。

 「竜輝の負担を少しでも小さく」(先鋒の吉野副主将)。一人ひとりが懸命に奪ったポイントが、必死に守った1秒がつながって勝ち進んだ。

 そして3人残しと結果だけ見れば完敗の準決勝も逆に紙一重。準々決勝で九州2位(1位は延学)の長崎日大が、桐蔭学園を追い詰めており、一つの指導や有効で別の結果になっていた可能性はある。

 延学を除く4強校はいずれも大都市圏の学校。エリート選手を擁し部員数も多く、会場での延学への声援は圧倒的に少ない。表彰時の拍手の大きさは比べるまでもなかった。

 全国的には無名の九州出身者をたたき上げていく延岡学園。そのアウトサイダーが、頂点に立てば痛快だったろうなと閉会式で夢想した。

 「監督を日本一の男に」―。延学柔道部の挑戦は続く。

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