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東九州道−正面衝突防止へ

本紙掲載日:2017-03-02
1面
三重県―和歌山県間の紀勢自動車道に設置されたワイヤロープ(平成27年11月撮影、国土交通省延岡河川国道事務所提供)

ワイヤロープ、4月から試験設置−NEXCO西日本

◆門川―日向、西都―宮崎西

 高速道路の正面衝突事故を防止する対策としてNEXCO西日本(本社・大阪市)は1日、暫定2車線区間の上下線を分離しているラバーポールに代わり、衝撃緩和性能を持つワイヤロープ設置に向けた検証を東九州道・門川IC―日向IC、西都IC―宮崎西ICなど管内6区間で4月から試験実施すると発表した。

 石井啓一国交相が昨年末の会見で「ラバーポールに代わり、正面衝突事故を防ぐためのワイヤロープを全国約100キロで設置し、全国的な展開に向け効果や課題を検証する」と試行設置する方針を明らかにしていた。

 試験設置の対象区間は、NEXCO西日本、東日本、中日本3社の12路線23区間(総延長113キロ)。交通工学や防護柵の専門家、警察庁、NEXCOなど有識者や国交省、高速道路会社などで構成する技術検討委員会が、事故防止性や非常時の緊急対応などを検証し、有効性が確認できれば来年度以降に本格導入するという。

 このうち、NEXCO西日本管内の試行設置区間は、4道6区間(総延長38・7キロ)。東九州道は門川IC―日向IC(13・9キロのうち、約3キロ)▽西都IC―宮崎西IC(16・8キロのうち、8・6キロ)▽末吉財部IC―国分IC(22・5キロのうち、8・2キロ)。

 国交省によると、日本の有料高速道路9322キロのうち、約3割の2538キロを暫定2車線区間が占め、その大部分の約1700キロが上下線をラバーポールで区分する構造。各地で反対車線に飛び出す事故が相次いでおり、27年に発生した2977件の事故のうち、対向車線飛び出し事故は334件、うち73件は死傷事故。死亡事故は4車線区間の約2倍の発生確率という。

 県内では28年8月13日、東九州道の日向―都農間で正面衝突事故が発生し1人が意識不明、2人が負傷。27年1月26日には同道の上り線でワゴン車と乗用車が正面衝突、1人が死亡、5人が重軽傷を負うなどはみだしによる事故が相次いでいる。

 同省はこれらの事故を未然に防ぐため、4車線化や付加車線の設置検証を進めており、平成24年に道央道(延長1・5キロ)と磐越道(同400メートル)で「既存幅員内にワイヤロープを設置し適用性を検証する」実験を行い、これまでに車両接触事故が3件発生したものの、反対車線の飛び出しは発生していない。

 ワイヤロープは、「高い衝撃緩和性能」「狭い幅で設置が可能」「短時間で容易に開口部を設置」――などの特徴があり、車両衝突時に中間支柱が倒れ、ロープのたわみが車両の衝撃を緩和するほか、事故などの緊急時に〃人力〃のみで容易にワイヤロープと支柱を取り外すことが可能という。

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