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日本近大登山の父をしのぶ

本紙掲載日:2016-11-04
3面
英国人宣教師、ウォルター・ウェストン師をしのぶ「第32回宮崎ウェストン祭」

三秀台でウェストン祭−高千穂町五ケ所

 明治時代に祖母山や日本アルプスなどに登り、「日本近代登山の父」として知られる英国人宣教師、ウォルター・ウェストン師(1861〜1940年)をしのぶ「第32回宮崎ウェストン祭」が3日、祖母山の麓にある高千穂町五ケ所の三秀台で行われた。冷たい秋風に日英両国の国旗がたなびく中、日本山岳会宮崎支部や町の関係者、地元の人ら約100人が参加、師の功績をたたえるとともに山岳遭難者を追悼、登山の安全を祈った。

 式典は、ウェストン師のレリーフが刻まれた記念碑の前で行われ、田原小学校6年の甲斐翔汰君(12)と渡邉樺蓮さん(11)が碑の鐘を鳴らし、全員で黙とう。同4年の田上葉月さん(10)と1年の田上真聡君(7)が碑に花を手向けた。

 主催者を代表し、内倉信吾町長が「ウェストン師のみ霊が在天の光として登山の安全を見守ってくださることを祈っている」とあいさつ。「祖母・傾・大崩ユネスコエコパーク(生物圏保存地域)」登録に向けた取り組みについても触れ、協力を求めた。

 同支部の末永軍朗支部長は、国民の祝日として「山の日」が新設されたことや、エコーパーク登録に向けた活動について触れ、「こうしたことは、日本の美しい自然環境を次世代に引き継ぐ契機となり、自然愛と人間愛に満ちた師の遺志に応えることにもつながる」と述べた。

 同支部会員の服部澄子さん(68)=宮崎市=による詩の朗読や、同校6年の香月琳星さん(11)の作文発表などに続き、参加者全員で「ウェストン祭の歌」を合唱。最後は、万歳三唱で締めくくった。

 終了後は、地元の五ケ所野菜集出荷場に会場を移し、田原地区村おこし推進協議会(興梠則夫会長)主催の交流会が開かれ、神楽の奉納やキャンプファイアなどのアトラクションを楽しんだ。

 町企画観光課などによると、ウェストン師は1880(明治13)年に英国国教会の宣教師として来日。延べ13年間の滞日中、布教活動の傍ら、国内の山を巡った。日本アルプスに初めて登った前年の1890(同23)年11月に祖母山を登山したという。

 三秀台の記念碑は、昭和40年の「祖母傾国定公園」指定をきっかけに建立、翌41年に除幕された。ウェストン祭は昭和60年から毎年行われている。

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