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残暑厳しいが……七草の葛花咲く

本紙掲載日:2016-08-25
2面
薄紫の花を咲かせた葛花(8月24日、延岡市下三輪町の県道北方土々呂線沿いで撮影)

野や山に秋の気配−延岡

 残暑はまだまだ厳しいが、野や山はもう秋の気配――秋の野に咲きたる花を数ふれば七種の花…と山上憶良が万葉集で詠んだ秋の七草の一つ、葛花(クズ)が道端で咲き始めた。

 紫褐色の穂を秋風に揺らす尾花(ススキ)と豆科の多年草、萩(ハギ)。十五夜の月見には団子や里芋などとともに尾花や萩を祭壇に供え豊作を祈る。黄色い花を咲かせる女郎花(オミナエシ)は沖縄を除く日本全土に分布、万葉の昔から切り花や漢方などに用いられた。

 北半球の温帯域に分布すると言われる撫子(ナデシコ)。藤袴(フジバカマ)は、年々個体数が減り、園芸種のほとんどは本種ではないとされる。星形の花を咲かせる桔梗(キキョウ)は、北浦町や日向市の海岸部などで自生株が確認されているが個体数はわずか。

 写真は、夏枯れの木々の合間から長く伸びたつるが下がり、うちわのような葉の間から薄紫の花を垂らすクズ豆科の半低木性植物で、葛粉の産地だった奈良県の国栖(くず)が命名の由来。つるは葛布、大量のでんぷんを含む根は漢方の解熱薬「葛根湯(かっこんとう)」や粉にしてくず餅や葛湯にする。

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