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栗田先生安らかに−延岡中

本紙掲載日:2016-06-30
3面
栗田さんの肖像画に向けて花をささげる親族など参列者
代表の生徒らも献花

冥福祈り平和に感謝−大空襲市民の犠牲者を追悼

 71年前の昭和20年6月29日未明、延岡市内中心部は飛来した米軍爆撃機B29の焼夷(しょうい)弾投下で瞬く間に火の海となり、多くの市民が犠牲となった。延岡中学校(山内俊克校長、343人)では6月29日、この空襲で焼夷弾の直撃を受けて亡くなった栗田彰子教諭の慰霊祭を行った。平和学習の一環で、生徒らが栗田さんや亡くなった多くの犠牲者を悼み、平和を祈念した。

 栗田さんは大正8年カナダ・バンクーバー生まれ。カナダの日本語学校教員になるため、母親の故郷・延岡に留学。県立延岡高等女学校専攻科、宮崎市の宮崎女子師範学校(現・宮崎大学)で学び、昭和16年4月から、安賀多国民学校(現・延岡中学校)に赴任していた。

 空襲で校舎が燃え、栗田さんはその火を消そうと防空壕(ごう)から出たところ、頭部に焼夷弾が直撃し亡くなった。25歳の若さだった。

 慰霊祭のあった体育館には祭壇が設けられ、栗田さんの肖像画、花、折り鶴が飾られた。出席した生徒、親族、元同僚ら、は体育館から校門そばにある慰霊碑の方向に黙とう。代表が献花して栗田さんの冥福を祈った。

 生徒を代表して3年の白羽根遼君がこれまでの平和学習を振り返り「栗田先生が命を懸けて守ってくれたこの延中で、平和に暮らせることに感謝しながら学校生活を送りたい」と決意。生徒会長で3年の中山朋佳さんが「栗田彰子先生への追悼、戦争で亡くなった全ての方々への慰霊を続けていきます。栗田先生、どうぞ安らかにお眠りください」と慰霊の言葉を述べた。

 栗田さんの同僚だった辻久代さん(89)は「栗田先生は私たちにとって憧れだった。あの優しいお顔は忘れられない。生きておられたらどんなに素晴らしい人生を送られたかと思うと本当に残念」としのんだ。

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