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それでも、生き抜いた(下)−性同一性障害と向き合う

本紙掲載日:2016-06-15
6面
「けもの道」
「見えない女の子」
「WayOut」
「孤独に燃ゆる花」絵はいずれもAさん作

日向市出身−Aさんに聞く

◆ありのままの自分カミングアウト

 就職を機に社会に飛び出したものの、そこは、より男らしさを求められる場所でした。「こんな社会は間違っている」と感じながらも、職場では男を演じ続けました。

 それでも、少しずつ友人や同僚にカミングアウトできるようになりました。ありのままの自分を見せられるようになると、不思議と一気に友達が増えたのです。

 自分に自信が持てるようになり、友人と初めて女性服を買いに行くこともできました。自宅に帰って早速着てみて、鏡に映った自分を見て、大泣きしました。それが本当の自分の姿だったからです。だけど、一人で女性服を買いに行くのは本当に怖かったものです。何も悪いことはしていないのに、まるで犯罪者になったような気持ちでした。

◆初めて女性として生きやすくなる

 27歳のとき、宮崎市にある老人保健施設で働き始めました。あらかじめ性同一性障害の当事者であることを伝え、理解してもらった上で、女性として採用していただきました。そこまでの道のりは本当に遠いものでした。

 女性としての生活を始められるようになり、ずいぶんと生きやすくなりました。現在も宮崎市内にある会社で、女性として働いています。

◆性別適合手術、命懸けの選択

 働き始めた私は、性別適合手術を受けることだけを支えに頑張っていました。性同一性障害はWHO(世界保健機関)でも認められている疾病ですが、この手術はいまだに健康保険の適用外になっていて、高額な手術費を自費で払わなければなりません。

 もう少しでその金額に届くところまで来ていた4年前、ある出来事が起こりました。手術費が値上がりしたのです。それを知った私は、全てに絶望し、深い闇の中に落ちていきました。もう頑張るのも限界でした。

 その後、たくさんの友人、知人に助けられて昨年7月、手術に踏み切りました。芸能人が「性転換」という言葉をよく使いますが、私は好きではありません。現実の手術は、魔法のように性を変えられる、そんな生やさしいものではないからです。

 手術は、人工肛門になる可能性など、たくさんのリスクを伴います。そう医師から説明を受けたとき、正直、私はためらいました。好きで自分の体を傷つけたい人はいません。手術後どんな体になっても、生きていかなくてはなりません。

 考えに考え、どちらにしても、私は手術を受けないと生きていけないと思いました。そうしないと生きていけない人もいることを知ってもらいたいのです。絶対に勝つ、絶対に勝つ、と何度も念じながら手術台に上がりました。11時間に及ぶ手術でした。

◆フツウではないから違うものの見方

 私は子どもの頃から「フツウに生きること」に憧れると同時に、疑問を呈することで生きてこられたように思います。ある年齢になったら結婚する、結婚したら子どもを産む…それもフツウでしょうか。フツウに当てはまらなかったから、だから私は違うものの見方ができるようになったのだと思います。

 昨年4月、全国約7万人を対象に実施した大手広告代理店による調査で、性同一性障害を含むLGBT(L=レズビアン、G=ゲイ、B=バイセクシャル、T=トランスジェンダー)に該当する人は13人に1人という結果が出ました。この割合は、決して皆さんにとっても無関係とは言えない数だと思います。

 異性を好きになるのがフツウ、心と体の性が一致しているのがフツウ…ではないのです。あなたの周りに、あなたの何気ない言動に心を痛めている人がいるかもしれないことに気付いてほしい。逆に、あなたの言動に救われている人がいるかもしれないことに気付いてほしいのです。


◆この街が嫌いです−でも好きになりたい

 私は18歳まで、この日向市という街で過ごしました。そして、たくさん傷つけられてきました。正直に言ってしまえば、私はこの街が嫌いです。だけど少数ですが、私を受け入れて救ってくれた人もいました。本当は好きになりたいのだと思います。

 これからは、この街を好きになりたい。13人の中に1人いるLGBTの人たちのためにも、声を上げていこうと決めました。地道な取り組みですが、多様な性について、身近なこととして問題意識を持ってほしいと願っています。

 そして、こんな話を、これからを担う学生の皆さんにも聞いてもらいたいと思っています。きっと未来は変わると信じています。

 今の目標は、県内全ての中学校、高校、大学で講演をさせてもらうことです。この街に、正しい知識を持った優しい街になってほしいと願っています。

(聞き手/江原知子)

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