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日本人の生死観に迫る「九相図」の歴史と意味解き明かす

本紙掲載日:2016-04-08
7面
著書「九相図をよむ朽ちてゆく死体の美術史」
共編著「九相図資料集成死体の美術と文学」
山本聡美さん
山本さんは門川町立図書館に「生まれ育った門川町の皆様に読んでいただけると幸いです」と直筆のメッセージを寄せている

山本聡美さん(門川町出身共立女子大学教授)文化庁の芸術選奨受賞

◆美術史を学ぶきっかけは、日向高時代の先生の影響

 門川町出身で共立女子大学教授の山本聡美さん(45)=東京都在住=は、著書「九相図(くそうず)をよむ朽ちてゆく死体の美術史」(KADOKAWA、2014年)で、その歴史と意味を解き明かした成果が評価され、このほど文化庁の平成27年度芸術選奨文部科学大臣新人賞(評論部門)を受賞した。

 「中世の日本人と現代の私たちとを結び付ける大切な主題だと信じて研究を続けてきました」と山本さん。ただ「一般的な主題ではないので注目してもらえたこと自体にびっくりしています」とし「門川町で生まれ育ったその感性のもとで書いた本。手にとってもらえたらうれしい」と話している。

 九相図とは、腐敗し白骨になるまでの女性の死体の変化を9段階で描き表す絵画。男性の煩悩を滅却する仏教修行に由来しており、不浄と無常の表象として多様に展開してきた。

 山本さんは同書で、鎌倉時代から現代までの作例に沿って、使用目的、意味の変容、時代を超えて描き継がれる理由などに迫っている。

 受賞理由について文化庁は「九相図の歴史と意味を解き明かした好著。脈々と続く九相図の伝統と変容の有様を紹介し、日本人の死生観にまで迫ろうとした努力は顕彰に値する。学術の成果を分かりやすく一般に伝えた点も評価したい」とする。

 山本さんと九相図との出合いは、早稲田大学4年生のとき。講義室のスクリーンに映し出された「九相図巻」(鎌倉時代)に目を奪われたという。「凄惨な主題であるにもかかわらず、その絵は圧倒的な美しさもたたえていた」という。

 「それまで自分の持っていた日本美術のイメージとは対極にあるものでした。だけども、そこに描かれていた人間の苦しみや迷いこそ、美しさや正常なものを求める出発点なのではと感じ、九相図を研究しようと決めました」

 今後は「九相図を通して見えてきた中世の日本人の姿を、別の主題の作品などに目を広げつつ、もう少し普遍性を備えた歴史観としてまとめていきたい。加えて、無常観について、現代の私たちにとっても大きな役割を担っているのではという視点から考えていきたい」としている。

 受賞の報道を受け、門川町南町にある実家にも地元の人たちから祝福の声が届いているという。「高校を卒業してから地元を離れて30年近くたちますが、本当にありがたい」と山本さん。

 「美術に触れるには限られたチャンスしかない地域で育ちましたが、半面、五十鈴橋から見える朝日など、自然や季節の美しさは筆舌に尽くしがたく、たくさんの感動をもらいました。それはどんな美術品にも勝るものであり、美術の心の根っこになるもの。そのことを地元の子どもたちにも気付いてもらえたら」

 また、美術史を学ぶきっかけを与えてもらうなど日向高校時代に出会った先生たちからの影響は「すごく大きかった」と言い「自意識過剰な高校生の誇大妄想的な話を、まじめに取り合ってくれた余裕のある先生たちに、伸び伸びと育ててもらった」という。

 これからは故郷への恩返し。「地元で子どもたちを対象にした絵巻のワークショップなど開けたらうれしい」と話している。

◆山本聡美さん
門川町出身。門川小学校、門川中学校、日向高校、早稲田大学第一文学を卒業後、同大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(文学)。専門は日本中世絵画史。大分県立芸術文化短期大学専任講師、金城学院大学准教授、共立女子大学准教授を経て、2013年から現職。共編著に「国宝六道絵」(中央公論美術出版)、「九相図資料集成死体の美術と文学」(岩田書院)など。


◆門川町立図書館に著書・関連本コーナー

 門川町立図書館(松田朝子館長)は現在、所蔵する山本さんの著書「九相図をよむ朽ちてゆく死体の美術史」をはじめ、山本さん本人や家族から寄贈・提供を受けた関連本を展示、貸し出している。問い合わせは同館(電話0982・68・0001)。

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