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「疎開の恩返ししたい」

本紙掲載日:2016-03-21
2面
内倉町長に寄付金を託す津波克守さん

津波さん(沖縄)が高千穂町に寄付


◆父の生前の思いかなえる

 「学童疎開でお世話になった高千穂に恩返ししたい」という生前の父親の思いを胸に、沖縄県宜野湾市で建設会社を経営する津波(つは)克守さん(44)が19日、高千穂町に300万円を寄付した。

 同町には、太平洋戦争中の昭和19年9月、沖縄の佐敷国民学校と豊見城村立第一国民学校(いずれも当時)の教諭、児童たち総勢約360人が疎開、町内の国民学校などで勉学に励んだ。津波さんの父保光さんもそのうちの一人で、11歳の時に疎開し、終戦まで高千穂国民学校(現高千穂小学校)で学んだという。

 戦前に両親を亡くしていた保光さんは、戦後、福岡の外国語大学で学ぶなどした後、沖縄で米軍関係の工事をする会社に勤め、昭和35年に独立し会社を創業。10年ほど前、克守さんに会社を託し、一昨年10月、81歳で他界した。

 「常々、父は『高千穂に恩返ししたい』ということを口にしていた」と克守さん。その思いをかなえようと、昨年11月に初めて来町。町内に住む当時の同級生らと対面し、3月に家族で訪問して町に寄付したい旨を伝えていたという。

 克守さんはこの日、妻美香さん(33)と長男克樹君(11)、次男昴士郎君(4)、保光さんの同級生4人と共に町役場を訪れ、内倉信吾町長に寄付金を託した。

 「父の願いをかなえることができ、自分としても少しは肩の荷が下りた。父が高千穂でお世話になったことを息子にも伝えていきたい」と克守さん。内倉町長は「町の発展のために役立てたい」と感謝した。

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