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荒ぶる神「鬼八」眠りたまえ

本紙掲載日:2016-01-12
1面
神前にイノシシを供え、笹振り神楽を奉納して五穀豊穣を祈願した猪々掛祭(12日午前、高千穂神社)

高千穂神社猪々掛祭−笹振り神楽を奉納

 高千穂町の高千穂神社(後藤俊彦宮司)で12日、霜よけの祭りとしても知られる「猪々掛祭(ししかけまつり)」があり、氏子ら約60人が参列する中、高千穂神楽の原形と伝えられる「笹(ささ)振り神楽」が奉納され、五穀豊穣(ほうじょう)や無病息災などを祈った。

 祭りは、同神社の祭神で神武天皇の兄、三毛入野命(ミケイリヌノミコト)が高千穂地方を暴れ回っていた荒ぶる神「鬼八」を退治した伝説に由来する。鎌倉時代以前から続くとされ、毎年旧暦12月3日に行われている。

 この日は、町内3カ所にある「鬼八塚」などに新穀やお神酒をささげた後、同神社拝殿で神事が行われた。神前に同町押方で仕留められた約50キロの雌のイノシシ1頭を供え、三田井地区神楽保存会による太鼓や笛の音に合わせて笹振り神楽を奉納。後藤宮司らが両手に持ったササをゆったりと左右に振りながら「しのべやたんがんサーリヤーさそうまどかや笹振りたちばな」という「鬼八眠らせ歌」を唱えた。

 伝説によると、鬼八が霜を降らせるなどして農民を苦しめていたため、三毛入野命が退治。その後、農民は鬼八の霊を慰めるため、人身御供として若い女性をささげていたが、天正年間に中崎城主(現在の日之影町)の甲斐宗摂が代わりにイノシシなどを供えるようになり、今に受け継がれている。

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