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新年号・第1部−市町村の「総合戦略」

本紙掲載日:2016-01-01
5面

人口減に歯止めはかかるか−消滅しないためにはどうする

 このまま手を打たなければ25年後の2040年には、全国の半数の市町村で出産適齢期の20〜39歳の女性が半分以下に減り、そのうち人口が1万人を切る市町村は消滅する可能性が高い―というショッキングな推計を日本創成会議が公表して以来、列島に地方消滅の激震が続いている。市町村は人口を増やすための「総合戦略」(2015〜2019年)の策定に取り組み、作業を終えた市町村から順次公表している。戦略で果たして人口減に歯止めはかかるか。

 出産適齢期の女性が減って市町村が消滅するという日本創成会議の警鐘は「このまま手を打たなければ」という前提だった。

 それに対して、国や都道府県、市町村がつくっている「人口ビジョン」は「そうならないための総合戦略に基づいて施策を打っていけばこうなるだろう」という施策効果後の期待を込めたもの。

 では、どんな戦略か。究極的に人口を増やす手段は、「生まれる赤ちゃんを増やす」(自然増)、「転出を減らし、転入を増やす」(社会増)の2点に尽きる。

 しかし、どちらも一朝一夕にいかないことは分かっている。赤ちゃんの出生が減り、深刻な少子化時代に入って長い。その原因は奥が深い。

 例えば、晩婚化や未婚者の増加による出生率低下という一つをとっても、その背景には多くの社会問題が潜在している。

 そこには、非正規労働など不安定な雇用と低賃金、高い教育費など単独の市町村だけでは解決できない問題も多い。

 転入を増やし、転出を減らすには、働く場(雇用)があるかどうかだけでなく、住むのに魅力のあるまちづくりなど多くの課題がある。

 今回、国は全国の都道府県、市町村が策定する人口を増やすための総合戦略に交付金で予算措置する。各自治体は知恵を絞って戦略を打ち出しているのだが…。

◆合計特殊出生率、本当に2・07になる?

 あなたの町の25年後(2040年)や45年後(2060年)の人口を推計しなさい―と言われても、どう計算していいのか戸惑う。

 そこで、県や市町村は国の人口ビジョンを参考にした。それは―社会保障人口問題研究所(社人研)の推計で「2060年の日本の人口は8700万人」としているのに対し、国は「若い世代の希望の実現に取り組み、合計特殊出生率(1・43)が2030年に1・8、2040年に2・07程度まで上昇して持続し、2060年の日本の人口は1億200万人となり、1億人程度の確保を目指す」と合計特殊出生率の上昇を示して1億人の人口ビジョンを出した。

 「2・07」という数字は、一人の女性が生涯に平均2・07人以上の赤ちゃんを産めば、計算上、人口は増えも減りもしない「人口置換水準」とされる。

 国が、この数字を示したことで、多くの都道府県や市町村が同じ手法を取った。宮崎県も2030年までに「2・07」に上昇し、若者の流出超過を30%抑制すれば…と仮定してビジョンを立てた。

 宮崎市、日南市、日向市、西都市、三股町、高鍋町、日之影町、五ケ瀬町などが国、県に合わせて「2・07」の達成と維持を掲げる。

 このうち西都市の場合、現在1・65だが「2020年に1・85、2030年に2・07、2040年に2・30まで上昇させ、その後は維持する」と2・30という高い数字を出した。

 一方、2・07にこだわらない市町村もある。小林市は目標を「現状(1・84)維持」とし、延岡市は1・90、諸塚村も1・90、美郷町は「段階的に2・1」、椎葉村は独自の出生率集計で2・37と打ち出した。


□延岡市の総合戦略

 赤ちゃんを産みやすい環境にしたり、若者の流出を抑え、流入人口を増やすため、延岡市は次の総合戦略を立て、5年間の数値目標も示した。

^堕蠅靴晋柩僂鬚弔る(5年間の数値目標=指定工場などの指定件数30件、延岡工業団地の新規雇用者数を同420人)

⊆禺圓療焼促進と転出抑制(5年間の目標=おためし移住など100世帯、移住者向け住宅支援100戸)

4儻交流拡大(5年間の目標=主要観光施設来場者年50万人、北浦臨海パーク88万人、城山公園利用者年4万9200人)

7觝А出産・子育ての阻害要因の解消(5年間の目標=婚活イベントによる成婚30件、子育て支援の拠点施設の利用者数延べ3万人、多子世帯向け経済支援2222世帯)

た邑減少に対応した持続可能なまちづくり(5年間の目標=JR延岡駅の複合施設の利用者数を年間70万人、駅まちエリアの新規出店20店、自主防災組織307)


□日向市の総合戦略

 「元気な日向市未来創造戦略」を立て、重点プロジェクト「日向の若者(ワケモン)未来づくりプロジェクトを示した。

,靴瓦箸鯀呂蠅世耕ね菫和だ鑪(地場産業支援と人材育成、細島港を核として企業立地と次世代産業支援、農林水産業育成、5年で新たな雇用800人)

⊃靴燭平佑鮓討唸む未来創造戦略(観光振興、文化、スポーツの交流・定住人口の増加、移住定住の促進、5年で新たな移住200人)

8亀い併劼匹發鮖困澎蕕討詭ね菫和だ鑪(ひゅうがっ子の育成と教育力の向上、安心して子どもを産み育てる支援態勢、5年で合計特殊出生率1・89に上昇)

ぐ汰瓦念多瓦癖襪蕕靴鮗蕕詭ね菫和だ鑪(防災力向上、健康で幸せに暮らせるまちづくり、コンパクトなまちづくり、5年で特定津波避難困難者0人、要介護認定率16・5%)

◇日之影町、戦略立てにくい山間地の町村

 過疎化と高齢化が急速に進んでいる山間部の町村は、厳しい現実に長期展望や戦略が立てにくい。

 日之影町は65歳以上が42%を占め、総生産額121億円(2010年)が人口減少のため2030年には約60億円に半減すると予測する。112ある集落には2戸以下が14、50歳以上が11、49歳以下が10人未満の集落が39あり「多くの集落が将来消滅する危機にある」と戦略の前に危機感がある。町は基本目標に「住む喜びを実感できるまちづくり」などを掲げ持続可能な地域づくりを進める。


◇諸塚村、Uターンと転入促進を図る

 諸塚村は「2010(平成22)年までの45年間、人口減少が続いている。15年ほど前までは転出超過だったが近年は出生減少による自然減の要因が強い。高校進学による転出はやむをえないにしても、人口増減のカギを握るUターンを中心に20〜44歳の生産年齢層の転出防止と転入促進を図る」


◇五ケ瀬町、進学と就職で町外に流出

 人口はピークの1955(昭和30)年の9598人が2010(平成22)年には5000人以上減少。10代の人口減少が著しく、20代が少ない。進学、就職で大部分が町外に流出している。子育て世代の流出もあり、働く場所が少ないことが要因。その世代が戻ってくる就業や魅力ある地域、子育て支援に取り組む。


◇椎葉村、年少人口を減少させない施策を

 人口は1960(昭和35)年の1万879人をピークに減少。出生数は2008(平成20)年に19人まで落ち込んだ。年少人口をいかに減少させないかが村を永続的に維持する大きなポイントになるため若年層の人口増対策に取り組む。

 村民がいきいきと働けるむら、地域資源を生かした産業振興、世界中を魅了するむら―などの目標と施策を掲げる。


◇美郷町、やむを得ない進学転出

 いずれも過疎化、人口減少が進んでいた南郷、西郷、北郷の3村合併で誕生したが、中学を卒業したら高校進学のため町外に転出するため若年層の流出は止むを得ない。
働く場を確保し、U・Jターンに力を注ぎ、39歳以下の純移動(社会増減)の50%抑制を目指す。人口ビジョンは2040年を目途に策定した。


◆幻のビジョンにならないように

 「人口ビジョン」は、社人研の推計人口と違って、総合戦略に基づいて施策(手)を打っていけば、その効果で人口はこうなるはずだ―という期待を込めたものでまさしくビジョン。

 ビジョンという言葉には「展望、見通し」という意味のほかに「幻、幻影」という意味もある。

「40年も50年も先のこと分かるもんか」と言われればそこまでだが、人口ビジョンが幻に終わったり、総合戦略が絵に描いた餅になったりしないことを願うばかり。(佐藤隆一)

◆別項−消滅可能性市町村

 国立社会保障・人口問題研究所(社人研)は平成25年3月「日本の地域別将来推計人口」を公表し、地方の将来の深刻な人口減少を現実的にした。日本創成会議は同年5月、このまま現在と同程度の人口流出が今後も続いた場合という仮定を基に将来人口を推計し、2010年から2040年までの30年間に出産適齢期の20―39歳の女性の人口が5割以下に減少する市町村が半数の896地域あり、そのうち人口が1万人未満になる全体の3割の523地域は、高い割合で人口が流出するため、出生率が上がった場合でも、存続できなくなり、消滅する可能性が高いとした。具体的な市町村名を公表したため反響は大きく、政府は「まち・ひと・しごと創生本部」を設置し、法律を制定、対策に本腰を入れた。

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