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100年後も続く島へ−延岡市島浦町

本紙掲載日:2024-04-11
3面
NPOを立ち上げた清田さん(右)と岩田さん
観光案内所が入る建物

14日までクラファン−活性化に向けNPO法人設立

◆第1目的は観光案内所開設

 100年後も続く島でありたい―。県内最大の有人離島・延岡市島浦町で今月、NPO法人しまうら未来開発プロジェクト(清田潤代表理事、12人)が設立された。人口減少等の課題がある中、20〜50代の若者が「何かしたい」と集った。第一歩として観光案内所の開設を目指しており、必要な資金をクラウドファンディングで募っている。14日まで。

 延岡市島浦町は人口約700人で、2020年国勢調査では65歳以上が占める高齢者人口比率は49・2%。同法人は、高齢化と人口減少の課題に不安を抱いた若者たちが昨年2月、地域おこし協力隊の岩田大志さん(31)の「島を盛り上げるために何かしたい」との声掛けで集まった。

 島の魅力は豊富にあり、もったいないと感じていた岩田さんと、「何かしないといけない。何もしないければこのまま終わってしまう」と危機感を持った清田代表(30)ら6人が集結。月に一度、漁が休みの満月の夜に「月夜会」を開き、仲間を増やしながら、アイデアを出し合い、協議を重ねてきた。

 着目したのは観光。持続させるためには地域経済を活性化させ、島民の生活の質を向上させる必要がある。これまで、ほとんどボランティアで行われてきた島内観光ガイドなどを商品として提供し、生んだ利益を島に投資する循環型を目指すことに。

 まずは「島を知らない人が多い」という課題解決に向け、情報提供に加え、案内できる人やその道に詳しい人の紹介、情報発信基地としての役割を担う観光案内所の設立を決めた。場所は高速艇の発着所近くの島野浦水産加工業協同組合の建物。組合は2年前に解散し、譲り受けた。

 2階建てでさまざまなスペースがある同所をリフォームし、豊かな島の自然、文化、生活を島民と一緒に楽しむスタイルの「コミュニティー型観光」を目指す拠点にする考えだ。クラウドファンディングを活用し、夏のオープンを目指して整備する予定。

 清田代表は、「100年後も続く島というのが一番最初に出てきたテーマ。島野浦を長く、元気にするためのプロジェクトの第一章。皆さんのご協力を頂き、いいものにしていきたい」と協力を呼び掛けている。

 クラウドファンディングはCAMPFIRE(キャンプファイヤー)の「おいでよ!よいとの島・島野浦〜第一章『漁火観光案内所』を設立せよ〜」。第1目標はクリアしたが、最低300万円が必要という。

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