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人形流し、けがれ払う

本紙掲載日:2023-07-31
2面

高千穂神社で夏越大祓

 半年間の罪、けがれを払い清める「夏越大祓(なごしおおはらえ)」が7月29日、高千穂町三田井の高千穂神社(後藤俊彦宮司)であり、人の形をした紙を川に流す「人形(ひとがた)流し」や、「茅(ち)の輪くぐり」で残る半年間の無病息災を祈願した。

 毎年7月29日の夏季大祭に合わせた恒例行事。

 拝殿で神事があり、元日以降、参拝者が名前と住所を書き込み、息を3回吹き掛けるなどして汚れを移した人形をおはらい。後藤宮司が大祓詩(おおはらえのことば)と祝詞を奏上し、三田井地区神楽保存会(甲斐晃一郎会長、約75人)が「入鬼神(いれきじん)」を舞い、参列者が神前に玉串をささげた。

 この後、神職らが高千穂峡へ移動。五ケ瀬川に架かる神橋(しんばし)から人形約7400枚を川に流した。

 同神社の拝殿前には直径約2メートルの茅の輪が設けられ、八の字に3回くぐって手を合わせる参拝者が行列をつくった。茅の輪は8月2日ごろまで設置する予定という。

 熊本県から旅行に来ていた甲斐広樹さん(43)は「祭りがあるということは知らなかったので運が良かった。心が洗われ、残りの半年も健康に過ごせそう」と笑顔。後藤宮司は「風が心地よく、天気にも恵まれ、気持ちのいい大祭が開催できた。一人一人が健康で、実り豊かな、悔いのない半年間を過ごせるよう願っている」と話した。

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