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手話は「大切な言葉」

本紙掲載日:2023-07-13
8面

ハンディキャップ体験−恒富小

◆思いやりの心育む福祉教育

 延岡市立恒富小学校(平田政行校長、179人)はこのほど、福祉教育の一環として、3年生29人を対象に「ハンディキャップ体験」を実施した。延岡手話サークル「わかあゆ」の浜田典子さん、市聴覚障害者協会の原田栄子さんを講師に迎え、手話を学んだ。

◇児童「もっと覚えたい」

 障害のある人と接する時、自分にどんなことができるかを、体験を通して学び、思いやりのある子どもを育てるのが狙い。

 浜田さんは、耳が聞こえない原田さんと手話で会話しながら、3歳ごろに高熱が出て、耳が聞こえなくなったこと▽当時は近くの小学校で受け入れてもらえず、9歳で延岡ろう学校に通うようになったこと▽学校では和裁やミシンなどの技術を学んだことなど、原田さんについて紹介した。

 その後、「おはよう」「こんにちは」「こんばんは」などの簡単なあいさつを手話で体験。「ありがとう」は相撲で勝ち名乗りを受けた力士が行う、手刀を切るしぐさから生まれたと言われていることなどを学んだ。

 子どもたちからは原田さんへの質問も寄せられ、「手話をして楽しいことは何か」という問いには、「手話ができる人が少ないので会話できるとうれしい」と、浜田さんが通訳して返答した。

 また、「(手話を)いつできるようになったのか」の問いには、「ろう学校の寄宿舎で友達が使っているのを見て覚えたので、何歳かは分からない」と答え、児童から驚きの声が上がった。

 「耳が聞こえない人にとって手話は大切な言葉」と伝えた浜田さんは、「ちょっとでも興味を持って」と呼び掛け。中村悠太郎さん(9)は「いろいろな手話を知ることができた。生活に使える手話をもっと覚えたい」と意欲的だった。

 児童は前回の授業で、アイマスクを着けてハンディキャップ体験を実施。次回は、市社会福祉協議会の職員から話を聞き、体験を通し学んだことをまとめ、発表する予定という。

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