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名誉町民、肖像レリーフ除幕

本紙掲載日:2023-06-12
2面

町勢発展に貢献、3氏たたえる−高千穂町

 町勢の発展などに大きく貢献したとして、高千穂町はこのほど、元県議会議員の緒嶋雅晃さん(82)=上野=、前町長の内倉信吾さん(79)=田原=、高千穂神社宮司の後藤俊彦さん(77)=三田井=に名誉町民の称号を授与した。これに合わせて制作を委託していた肖像レリーフの完成除幕式が9日、町役場であり、多くの関係者らが功績をたたえた。

 称号の授与は、昨年9月の町議会定例会で上程、可決され、10月の町制施行100周年記念式典で行われた。これまでに5人が称号を受けており、緒嶋さんは第6号、内倉さんは第7号、後藤さんは第8号の名誉町民となる。

 肖像レリーフは、富山県の竹中銅器(竹中伸行社長)に制作を委託。今年1月に写真撮影を行い、5月31日に完成した。町によると、寸法は縦70センチ×横58センチ(うち肖像部分は縦50センチ×横39センチ)。価格は合計234万3千円(税込み)。ほかの名誉町民の肖像レリーフと同じく、町役場4階の大会議室に飾られるという。

 式では、甲斐宗之町長が「まだまだご健勝の皆さまにおかれましては、今後とも町のためにご指導、ご助言を賜りたい」。坂本弘明議長が「皆さまの志を引き継ぎ、町勢発展に努めていきたい」などと祝辞。代表者6人が横並びに置かれたレリーフから幕を除くと、出席者から拍手が湧いた。

 緒嶋さんは「名誉ある賞に恥じない思いを持ち、町勢の発展に寄与し続けたい」。内倉さんは「大変光栄であり、なお一層精進しなければならないと身が引き締まる思い」。後藤さんは「他ならぬ高千穂町の名誉町民を頂けたことが本当にうれしく、称号にふさわしくあれるよう努めたい」と謝辞を述べた。

 町による3人の功績は次の通り。


◆県議8期32年、議長も歴任−緒嶋雅晃さん

 1967年、上野村議会議員に初当選した。69年に上野村が高千穂町と合併し、高千穂町議会議員として通算7期19年10カ月にわたり在職。85年から副議長として1年4カ月、地方自治の発展に大きく寄与した。

 87年、県議会議員に初当選し、8期32年間にわたり在職。この間、文教警察企業常任委員会等の委員長を歴任。県の重要な課題に積極的に取り組み、96年から副議長として1年間、2001年からは議長として2年1カ月、県議会の円滑な運営に尽力し、強い信念を持って県の産業、教育、文化および福祉の向上に多大な貢献をした。


◆町長3期12年、手腕振るう−内倉信吾さん

 1965年、高千穂町役場に入庁し、33年2カ月にわたり奉職した。99年3月からは町収入役として3年10カ月従事。豊富な経験と卓抜なる識見をもって地方自治の発展に貢献した。

 2006年12月、町長に初当選し、19年まで3期12年間在職。その間、国道や高速道路などの積極的な整備促進、西臼杵広域行政事務組合消防本部および西臼杵消防署の開設、世界農業遺産認定およびユネスコエコパーク登録など、商工業、観光、物流、医療福祉、その他、多方面において飛躍的な効果をもたらし、町勢の発展、住民福祉の向上に多大な貢献をした。


◆夜神楽伝承、世界にも発信−後藤俊彦さん

 1981年、高千穂神社禰宜(ねぎ)を経て同宮司に就任。神社本庁参与、神宮評議員、神社本庁地区講師。80年および89年に高千穂夜神楽ヨーロッパ公演、96年に高千穂神社境内の神楽殿を設けるなど、神楽伝承につながる貢献をした。

 93年から町教育委員として8年間務め、教育行政の発展に尽力。2008年、町観光協会長に就任し、観光振興や地域経済発展にも多大な貢献をした。14年に神職身分最高位「特級」、21年に神社本庁最高位「長老」を授与。16年、九州の神楽ネットワーク協議会長に就任し、高千穂の夜神楽伝承協議会を設立、同神楽のユネスコ無形文化遺産登録を目指して活動を展開している。

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