若者の発想で輝く町に

本紙掲載日：2022-11-28

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高千穂町役場で開かれた「輝く高千穂町まちづくり会議」

発表会に参加した高千穂中と町教委の皆さん

地域活性化へアイデアを提案－高千穂中

　高千穂町立高千穂中学校（吉村昭範校長、２３３人）の３年生８１人が、地域振興につながるプロジェクトを提案する「輝く高千穂町まちづくり会議」の発表会が１８日、町役場であり、校内審査を通過した４グループが町の活性化につなげるアイデアを披露した。

　同会議は、まちづくりに取り組む人たちの思いを知り、参入意識や探求技能の向上へつなげようと昨年度からスタート。毎年６月ごろから、３年生の総合学習として地域探求を取り入れている。発表会はその集大成で、昨年度は提案の中から町の特産品を使った「高千穂バーガー」が商品化、２５０食を完売して地域活性化に貢献した。

　校内審査を通過した４グループの提案は、「お年寄りへの介護が充実したまち」「空き家で高千穂町にもっと彩りを」「イベントで高千穂を活性化させる」「地産地消で地元の人が楽しめる町」。戸敷二郎教育長や各課長らを審査員に、各グループの生徒たちが提案の理由や取り組みの具体例などを説明した。

　このうち、イベントで高千穂を活性化させる案について発表したグループは、新型コロナウイルスの影響で町民の楽しみが減ったことなどを理由に、①町内の神話モニュメントを活用したスタンプラリー②国見ケ丘（押方）の頂上から高千穂峡（三田井）までの流しそうめんギネス世界記録チャレンジ③町産食材を使った「高千穂ガパオライス」の開発とキッチンカーによる販売を提案。流しそうめんに使った竹を、竹炭として再利用するといったユニークなアイデアも飛び出した。

　発表を終えた同グループの佐藤暁心さん（１４）は「緊張したけど、落ち着いて話せたかと思う。大勢の前で自分たちの探求成果を発表できたことは今後に絶対生きると思うし、頑張ったので実現するとうれしい」と感想。

　戸敷教育長は「改めて若い皆さんの発想は柔軟だと思ったし、町を良くしたいという思いが伝わってきてうれしかった。貴重な意見を少しでも実現できるように努力したい」と総評した。

　提案内容は、高千穂ならではか▽具体的で分かりやすいか▽オリジナリティーがあるか▽ＳＤＧｓの視点を取り入れているか――を各５点満点で審査。結果は後日発表され、同グループが最優秀賞に輝いた。今後については、最優秀賞以外も含めた実現可能な案を町と協議していくという。