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新たな文化拠点に期待

本紙掲載日:2022-10-20
9面

野口遵記念館開館前にシンポジウム

◆「延岡は芸術のレベル高い」壬生さん

 延岡市の野口遵記念館の開館記念プレイベント第1弾「延岡の文化の未来」が15日、延岡総合文化センターであり、基調講演やシンポジウムを通して、12月18日に開館する新たな文化の拠点への期待や活用法について思いと考えを共有した。主催はのべおか文化事業団と同市、市文化連盟、旭化成ひむか文化財団。夕刊デイリー新聞社など後援。

◇地域をつなぐ仕掛けを−活動を緩やかに支援する体制必要

 延岡フィルハーモニー管弦楽団の加藤智大さん(フルート)、西山いずみさん(オーボエ)、丹波舞さん(ピアノ)の3人によるアンサンブルで幕開き。ポピュラー曲のメドレーに合わせ、大型スクリーンには1955(昭和30)年に開館した当時からの旧野口記念館や館内での催し、街並みの映像(上原良太さん編集)が映し出され、新会館の門出へとつながる濃密な歴史を振り返った。

 基調講演には、音楽分野での教育と社会連携の実践・研究に努めているエリザベト音楽大学教授の壬生(みぶ)千恵子さんが登壇。「地域の文化創成を考える」をテーマに、音楽産業の変遷を分析し、野口遵記念館が果たす役割の大きさを語った。

 壬生さんは1990年代からの音楽産業を取り巻く状況について、さまざまな統計データを用いて解説した。バブル経済の崩壊やレンタルを含むCD需要の衰退、ネット時代の到来、SNS(ソーシャル・ネットワーキング・サービス)の普及など、大きな変革をたびたび経験しつつも、コンサートやライブイベントの公演・動員数、市場は右肩上がりを続けてきた。

 ところが、新型コロナウイルスの感染拡大に伴い、2020年は産業全体が過去に例のない状態まで急落。そうした危機の中にあっても、デジタル配信の視聴が伸びたほか、21年には音楽も含め、演劇、お笑いなど集客ライブの上演・来場者数、市場規模がコロナ禍前の約半分の水準まで回復したとして、エンターテインメントがいかに必要とされているかを訴えた。

 また、少子化が加速する中でも教育面で芸術の重要性はますます高まっているとして実践事例を紹介。複数の音楽グループがあっても連携の乏しい都市が多い中、延岡地域は芸術のレベルが高く、中間組織や行政、教育関係者などの連携も強く、インフラも含めてバランス良くそろっていると評価し、新たな文化拠点の誕生に期待を込めた。

 シンポジウムには7人が登壇。壬生さんのコーディネートでそれぞれ意見を述べた。

 本田泉さん(ユニット「あんてな」代表)は、知人の例を出して「地元の方々が輝く場であってほしい」と期待。西山いずみさん(延岡フィルハーモニー管弦楽団事務局長)は、「芸術文化活動は、主催者や出演者だけでは成り立たない。お客さまが支え、感動し、励ましてくださることで成り立つ」と話した。

 野口遵記念館が歴史文化ゾーンにあることに対して、本田さんはイベントとマルシェの同時開催、パンフレットにクーポンなどを付け、商店街や周辺の町に足を運んでもらう仕掛けづくりを提案。

 飛山千香さん(のべおか文化事業団職員)は、歴史文化ゾーンに、第九や薪能、祭りなど市民が創り上げるものがつながることで「地方都市延岡ならではの文化を見つけていけるのではないか。地域一帯のつながりが生まれればと思うし、仕掛けていきたい」。

 工藤研二さん(延岡市歴史・文化都市推進課長)は「文化芸術活動が緩やかにつながり、新しいものが生まれ出ていくようにしていきたい」。松木拓さん(県吹奏楽連盟県北支部支部長、延岡学園高吹奏楽部顧問)は、「ホール以外でも地域の行事に参加することで、われわれの活動の幅も広がると思う」と話した。

 活動を続けていくための課題について山森達也さん(アーツカウンシルみやざきプロジェクトディレクター)は助成金申請の在り方に言及。有名なゲストを呼ぶための助成金ではなく、「自分たちの力で続けていくことを前提にした助成金の使い方がベスト。報告書やDVDを作成して配り、次のファンを増やすやり方がベストではないか」。坂本光三郎さん(夕刊デイリー新聞社取締役・記者)は「お金はなくても練習会場を貸すなど、緩やかに支援していく体制、仕掛ける人間が必要」とホールの役割に期待を寄せた。

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