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事業所のアルコールチェック

本紙掲載日:2022-09-30
1面

10月1日からのはずが、延期に−警察

 多くの事業所を対象に10月1日から適用予定だった「アルコール検知器による酒気帯び確認」の義務化が、直前に延期されていたことが分かった。警察庁は延期期間を「当分の間」としている。

 国は、千葉県八街(やちまた)市で昨年6月、下校中の小学生5人が飲酒運転の大型トラックにはねられ死傷した事故を受け、同11月に道路交通法施行規則を改正。タクシーや貨物トラックなどの運輸業界のみで行われてきた運転前後のアルコールチェックを、一定台数の車を所有する事業所にも義務付けた。

 業務で運転する社員を対象に、改正法が適用開始となった今年4月からは目視などで確認して、その記録を1年間保存することとし、10月1日からはアルコール検知器による検査を義務化。検知器も常に使用できる状態で用意しておく―よう通達していた。

 だが、7月に警察庁が実施したパブリックコメント(国民意見募集)では、「アルコール検知器が品薄で10月までに入手困難」などの声が多く、今月14日付で正式に延期を通知。当面は目視確認など、4月以降の法規で運用していくことにしたという。

 ただ、県内でも昨年1年間に飲酒運転による交通事故が25件発生し、4人が死亡。負傷者も29人に上っており、延岡署交通課は「事業所から事故や不幸な職員を出さないためにも、ご理解の上、引き続き対策を徹底していただきたい」と呼び掛けている。

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